当施設は1986年4月に渕野辺総合病院(当時は渕野辺病院)の一部門として「相模原総合健診センター」の名称で開設されました。開設当時は、まだ「自動化健診」という言葉が隆盛を極めていた時代であり、数多くの受診者の方々に対し、短時間の検診と、素早い結果報告を提供することが、多くの健診施設にとりまして一般的なサービスでした。その目標とするところは疾病の早期発見と早期治療であり、現在のようにさらに一歩進んだ、疾病の予防や健康増進のための面接、指導などの啓発活動の概念はまだ一般的ではありませんでした。
そのような中、当施設では早くからこの疾病予防、健康増進に着目し、「健(検)診看護」という概念のもと、保健師・看護師による保健指導をいち早く取り入れて参りました。
2003年11月、渕野辺総合病院の西棟完成により、健診センターを西棟に移転し、業務の拡充と健診環境の快適化を図りました。翌年2月には人間ドック・健診施設機能評価認定を受け、今や年間受診者数約3万余を数える施設に成長いたしました。
そして、今回、渕野辺総合病院・健診センター両者の機能をさらに拡充させるため、相模原総合健診センターはここ古淵に移転、新築し、新たに「健診ステーションさがみはら」としてリニューアルオープンいたしました。
以前より指摘されて参りました少子高齢化は益々拍車がかかっており、現在では100歳以上の長寿の方も決して珍しくなくなりました。これまで同様、メタボリックシンドロームの概念、特定保健指導などにより、糖尿病、高血圧、脂質異常を発見、改善することの重要性は変わりませんが、近年ではこれらに加えて、さらにフレイル、ロコモティブシンドローム、認知症などを予知、予防することで、単なる寿命延長から「健康寿命」を延長することが主眼となって参りました。
私ども職員一同は、過去の実績の積み重ねの上にさらに研錯を積み、皆様の健康管理のお役に立てますよう、一層努力して参る所存でございます。今後ともご指導、ご支援を賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。
健診ステーションさがみはら
施設長 小林 伸行